スタビライゼーションシステム
スタビライゼーションシステム(Stabilization system)は、関節の支持や安定の働きに関わる機構です。 動きの中で骨同士を繋ぐ関節をしっかりと保持し、動きの伝達を効率よく行えるように働きます。
肩関節の場合、骨頭は小さな関節窩に対して不安定な形状をしている為、骨頭を囲むように回旋筋腱板の停止部が付着し、肩関節の安定性に貢献しています。
肩関節(Shoulder joint)のスタビライゼーションシステム
・ローテーターカフ(Rotator cuff)
-棘上筋(Supraspinatus)
-棘下筋(Infraspinatus)
-肩甲下筋(Subscapularis)
-小円筋(Teres minor muscle)
また、片足の動作では、大腿骨と骨盤を安定させるために中殿筋の後部線維と股関節外旋筋が働き、下肢と体幹を繋ぐ役割を果たしています。
股関節(Hip joint)のスタビライゼーションシステム
・股関節外旋筋(Hip external rotation muscle)
・中殿筋(Gluteus medius)
腰椎の安定には腹横筋、内腹斜筋、多裂筋、横隔膜、骨盤底筋群がインナーユニットとして働きます。
腰椎(Lumbar vertebrae)のスタビライゼーションシステム
・腹横筋(Transverse abdominal)
・内腹斜筋(Internal oblique)
・多裂筋(Multifidus)
・横隔膜(Diaphragm)
・骨盤底筋群(Pelvic floor muscles)
ムーブメントシステム
ムーブメントシステム(Movement system)とは、関節可動域を変化させる機構です。 主な目的は運動に対してであり、腹直筋や腹斜筋による体幹の屈曲、ハムストリングや大殿筋による股関節の伸展など1つの関節動作にしても多くの筋が協調し最適化していることが重要となります。
体幹の屈曲(Trunk Flexion)
・腹直筋(Rectus abdominis)
・腹斜筋(Oblique muscle)
股関節伸展(Hip Extension)
・ハムストリング(Hamstring)
・大殿筋(Gluteus maximus)

