私たちの身体は約60%が水分で出来ており、残りの約20%がたんぱく質で構成されています。
水分以外で見た場合、身体を構成する主要な成分は「たんぱく質(Protein)」が多くを占めており、食事においてとても重要な事が窺えます。
水分 60%
たんぱく質 20%
脂質 14%
ミネラル 5%
糖質 1%
たんぱく質とアミノ酸
私たちの食事で代表的なたんぱく質は、「肉類」や「魚類」の他、「大豆製品」、「牛乳」などがあります。
たんぱく質は摂取した後、胃で消化酵素のペプシン(Pepsin)によって分子量の小さいプロテオース(Proteose)、更に小さいペプトン(Peptone)と呼ばれるポリペプチド(Polypeptide)まで加水分解されます。
ポリペプチドは、胃から十二指腸へ繋がる「幽門」を通り小腸へ運ばれると、膵臓の消化酵素であるトリプシン、キモトリプシン、エラスターゼ、カルボキシペプチダーゼの作用で、より小さなジペプジド、ポリペプチドの状態まで分解されます。
その後、小腸によって膜消化・吸収という段階を経てアミノ酸となり、粘膜下組織の毛細血管から門脈系を経て肝臓へ運ばれます。
たんぱく質→ペプチド→アミノ酸
アミノ酸の正体
身体を構成するアミノ酸は全部で20種類あり、それぞれに特徴があって、必要に応じて身体の中で働く仕組みを持っております。
例えばアミノ酸の1つ「アルギニン」は成長ホルモンの分泌を促し、免疫を活性化する働きがあります。また、「トリプトファン」は体内でメラトニンやセロトニンといったホルモンに代謝される為、自律神経を正しく機能させる働きがあります。
しかし、どのアミノ酸も不足することなく、ある一定量を同時に摂取する事が身体づくりには欠かせないと言われ、バランスの良い食事が大きなカギになるのです。
【アミノ酸の種類】
グリシン、アラニン、バリン、ロイシン、イソロイシン
セリン、プロリン、トレオニン、アスパラギン、グルタミン
システイン、メチオニン、フェニルアラニン、チロシン、トリプトファン
ヒスチジン、リジン、アルギニン、アスパラギン酸、グルタミン酸
多くの人に必要なアミノ酸
現代の多くでは忙しさによる長時間労働や睡眠不足による影響が社会現象となって現れています。
長時間労働による疲労の蓄積や睡眠不足による生理機能の低下などは身体を壊す大きな原因になりかねません。
時間の取れない現代だからこそ、休憩時間の合間にアミノ酸の補給で身体を守る栄養補給されてはいかがでしょうか。
最後に。
プロテインとアミノ酸はそれぞれサプリメントとして販売されています。
プロテインに関しては国内のメーカー海外に比べてまだまだ成長段階になりますが、アミノ酸に関しては和食のうまみ成分(アミノ酸)の研究が盛んであった為、国内のメーカーは海外に負けないほど質の高いサプリメントが提供されています。
うまみ成分のグルタミン酸はアミノ酸の一種であり、昆布に多く含まれているアミノ酸です。食品の研究によって今後、アミノ酸の分野が一層広がっていく事と考えられます。