荒賀龍太郎選手のトレーニング

国内の試合では前人未踏の記録を作り、海外の試合でも2013年ワールドゲームズを優勝するなど多くの実績を誇る荒賀選手
東京2020の大会を振り返ると共に彼のトレーニングや特徴を見ていきたいと思います。

World Combat Games 2013(Men’s Kumite -84kg)

「荒賀龍太郎選手について」

京都外大西高出身の荒賀選手は、高校生の頃にインターハイ、全国選抜、国体と8冠無敗という驚きの記録を樹立しています。
御両親は道場の経営者で姉の知子選手は世界2連覇、弟の慎太郎選手は学生日本一と空手一家の家系になっています。

名前:荒賀龍太郎(あらが りゅうたろう)
所属:荒賀道場
出生地:京都府亀岡市
生年月日:1990年10月16日
身長:184㎝
体重:82㎏
SNS:InstagramFacebook(荒賀道場)

東京2020

「予選・準決勝」

オリンピックでは組手75キロ超級に出場し、1次リーグA組を3戦全勝し首位で通過、準決勝で敗れ3位となりました。

グループA試合8(-)/J.ホーン(ドイツ)
※予選でG.アルカニア選手と対戦し、右腕を骨折。以後の試合は中止。

グループA試合1(3-2)/●G.アルカニア(ジョージア)

グループA試合4(4-2)/●D.ユルダシェフ(カザフスタン)

グループA試合6(5-3)/●U.アクタス(トルコ)

準決勝試合1(0-2)/〇T.ハメディ(サウジアラビア)

東京2020組手

「過去の受賞歴」

全日本空手道連盟(JKF)主催で毎年12月に行われる全日本空手道選手権大会に於いて、過去に5度優勝しています。

5度の優勝は現役選手で過去最多となる実績の持ち主であり、2015年の全日本では右肩を故障している状態で優勝する強者です。

2009・11・14・15・16年/全日本空手道選手権大会(男子組手) -優勝
2012年世界選手権大会(男子組手-84kg)-銀メダル
2014年アジア大会(男子組手84㎏級)-金メダル
2014年世界選手権大会(男子組手-84kg)-銀メダル
2016年世界選手権大会(男子組手-84kg)-金メダル
2018年アジア大会(男子組手84㎏級)-金メダル
2020オリンピック(男子組手75㎏超級)-銅メダル

空手ボイスコミック 荒賀龍太郎物語

「稽古以外のトレーニング」

荒賀選手の特徴は構えた前の手から瞬時に突き出す刻み突き(きざみづき)を基本として試合を行います。刻み突きのスピードが異常に早く、リーチも長い突きを放つ事からスピードドラゴンの異名があります。
また、刻み突きだけでなく前足の蹴りや連突きなどバリエーションが豊富な点も特徴となります。

1.帯を利用したトレーニング

帯を利用すると突きの瞬間に重心が前に引っ張られる為、ステップの頻度を増やす練習に繋がります。

 
 
 
 
 
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2.チューブを利用したトレーニング

チューブを利用し、後ろに引っ張るような負荷を掛けた場合、ステップの幅が広がるような突きの練習になります。

「最後に」

東京オリンピック2020では惜しくも3位の結果となった荒賀選手ですが、組手では日本選手唯一のメダル獲得となりました。

オリンピック以降、全日本空手道連盟の新理事に就任する事が正式に決まっている為、海外で活躍できる選手の育成をどのように行うのかが非常に楽しみです。