私たちの身体はエネルギーを利用する事により生命を維持し、身体を動かし、脳を使って思考をすることが出来ます。
その為に必要なエネルギーを食物によって摂取しますが、利用する過程は大きく3つあります。
また、一般的に「筋肉が落ちると代謝も落ちてしまいリバウンドをしやすくなる」と表現されますが、3つある代謝のどれに当たるのか判然とした表現ではありません。
判然とした表現ではありませんが、人体は筋肉に関わらず体重が減少する事によって代謝が低下する事は実際にあります。
総エネルギー消費量の種類
「代謝」とは生命維持の為に行う合成や化学反応の事であり、一般的には利用されるエネルギーを指します。
利用されるエネルギーには身体を動かすことで消費される「身体活動量」、食事を摂取した時に消化や吸収によって消費される「食事誘発性熱産生」、呼吸や体温など生命維持によって消費される「基礎代謝量」によって構成されています。
1.身体活動量
身体活動に伴って消費されるエネルギー
2.食事誘発性熱産生
食事に伴って消費されるエネルギー
3.基礎代謝量
生命維持に伴って消費されるエネルギー
身体活動量とは
競技やトレーニングなどの運動による活動、そして家事や通勤など日常生活の活動の2つに分ける事ができ、それら活動によって利用するエネルギーを指します。
総エネルギー消費量の約30%に該当するとされ、残りの約70%が食事誘発性熱産生と基礎代謝量になります。
しかし、習慣的に運動を行っている人や畑仕事などの肉体労働を日常的に行っている人は先述した総エネルギー消費量の約30%を大きく上回るエネルギー消費量となります。
食事誘発性熱産生(しょくじゆうはつせいねつさんせい)とは
私たちは食事をした後、消化のために代謝量が大きく上昇し、熱となって利用されます。
DIT(Diet Induced Thermogenesis)やSDA(Specific Dynamic Action)と呼ばれ、総エネルギー消費量の10%に当たるとされます。
摂取後、体内に吸収された栄養素が分解されることによって体熱に変換される為、食べる食品によって消費するエネルギーが異なります。
以下摂取したエネルギーの内、食事誘発性熱産生に利用される割合となります。
たんぱく質…摂取した熱量の約30%がDITに利用される
糖質…摂取した熱量の約6%がDITに利用される
脂質…摂取した熱量の約4%がDITに利用される
③基礎代謝量とは
安静状態にて呼吸や体温など生命活動を維持するために消費されるエネルギーであり、必要最小限のエネルギー代謝量です。
BMR(Basal metabolic rate)と表記される。年齢や性別、体重などの個人差によって変化し、総エネルギー消費量の約60%を占めています。
【引用・出典】